東広島市は、同市を流れる瀬野川水系で国の暫定指針値を上回る有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、昨年暮れに追加調査を行い、1月26日、結果を発表した。
市では昨年11月の調査で、瀬野川水系の2地点で国の指針値を上回る有機フッ素化合物を検出したことから、改めて同水系の上流域の河川や水路で追加調査を実施した。11地点で追加調査を行い、3地点で指針値を上回った。
そのうち、米軍川上弾薬庫そばの水路で指針値を80倍上回る、1リットル当たり4000ナノグラムのフッ素化合物を検出した。他の2地点は、指針値の3倍強と5倍だった。
市では、弾薬庫周辺の瀬野川流域で、地下水(井戸水)を飲用していると推察する18世帯に、井戸水を控えるよう呼びかけるという。また、今後、4000ナノグラムを検出した地点周辺の河川に流れ込む水路や地下水を調べ、発生源を特定していくという。
有機フッ素化合物は泡消火剤や金属メッキ処理など幅広い用途で使われてきたが、分解されにくく人や動物への毒性や蓄積性が疑われている。