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(SUN)

地域食材を使い魅力ある商品づくり 安芸津町のマルイチ商店 専務取締役柏迫一正さんにインタビュー

  • 2024/02/19

地域への恩返しができるように

メルマガ転載_マルイチ商店_柏迫さん
専務取締役 柏迫一正さん

東広島市安芸津町木谷の老舗マルイチ商店。広島産カキの専門店としてカキを中心にした商品の企画、製造、販売に力を入れている。従業員は20人。2015年には「今夜はおうちでオイスターバー」をコンセプトに「オイスターキッチン・マルイチ」のブランドを立ち上げ、カキのオリーブオイル漬けなど約50種類のカキ加工品を開発・販売している。
創業126年の歴史に蓄積されたノウハウを生かし、地域食材を使って魅力ある商品づくりをすることで、より豊かな地域づくりに貢献することを目指すという。柏迫専務取締役(38)に事業への思いなどを聞いた。(山北直子)

経歴は

1985年生まれで同市安芸津町出身です。広島市内の高校を卒業後、京都外国語大学に進学し卒業しました。2011年に父が経営する会社に勤務し2016年から現職です。趣味は音楽が好きでレコードの収集とジャズなどの音楽鑑賞です。

冬場の生鮮カキの販売からカキの加工品へ挑戦

メルマガ転載_マルイチ商店_牡蠣まるごとせんべい
牡蠣まるごとせんべい

これまでの生鮮カキの販売は、冬場に仕事が集中して一年を通して均等に仕事をするのが難しかったので、自社の商品があればいいねと社長と話しました。初めて「牡蠣まるごとせんべい」の加工品に挑戦したきっかけは、イベントでジャガイモを加工したせんべいを販売しているのを見て社長が、せんべいにカキを乗せることを思いついたことです。早速、食品工業技術センターを退職した人にせんべいの作り方を習いに行き、工場を改装して機械を増やし2年間かけて開発・商品化しました。苦労したのは、カキの水分です。カキは水分が多く、そのまま使うと湿気の多いせんべいになるので、カキの水分を取るのに試行錯誤を重ねました。
商品化した牡蠣まるごとせんべいは、安芸津の赤土で育ったまる赤じゃがいもの生地にカキを一粒乗せて焼き上げています。皆さんに広島のお土産として喜んでもらっています。

売上アップへ

メルマガ転載_マルイチ商店_商品棚
店頭に並ぶ加工品

加工品は、約50種類を販売しています。定期的に商品開発をして新しい商品を作り、付加価値を付けて全国的に販路を拡大しています。首都圏の展示会に出展して、バイヤーさんとの取引を始めたり、催事に出て試食販売などをしたりして商品を広める活動をしています。加工品は賞味期限が長く常温で持ち運べる手軽さがあり人気で、安芸津や広島、瀬戸内の地域食材を使い、お客さんに喜んでもらえるような商品づくりをしています。

やりがいは

5代目として会社を守っていくことですかね。新商品を売り込む時はワクワクしますし、商品が売れ出したらいい仕事ができたなと思います。地域の人に喜んでもらえる商品ができた時は、うれしいですね。

長く事業を継続するために

地域を大切にしながら、こだわりをもって誠実に対応することではないでしょうか。カキを育ててくれる生産者がいて、それを自分たちが取り扱わせてもらい長年商売が成り立っているので、地域への恩返しができるような商売を続けていきたいですね。安芸津の人口が減っているので、安芸津に住んで安芸津を盛り上げてくれる人が一人でも増えたらいいなと思います。

目指すものと課題

環境の変化により水産物が減っているので、環境に合わせてどのように会社を維持して長く販売できるか、次の世代につなげて残していくのかが課題ですね。今やっと観光客が戻りお土産の需要が高いので、製造が追いつかない状況です。設備投資をしてせんべいを増産する計画を立てたいと思っています。


店舗情報

メルマガ転載_マルイチ商店_店舗外観

オイスターキッチン・マルイチ

〒739-2401東広島市安芸津町木谷5682
TEL:0846-45-0059
FAX:0846-45-4511
営業時間 / 9:00~17:00(日・祝日は16:00まで)
定休日:月曜日

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プレスネット編集部

広島県東広島市に密着した情報を発信するフリーペーパー「ザ・ウィークリープレスネット」の編集部。

東広島の行事やイベント、グルメなどジャンルを問わず取材し、週刊で情報を届ける。

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