FM東広島・毎週火曜日午後6時台に放送している『DOGENSURU NIGHT』内のコーナー『喫茶897』では、東広島の企業・団体の方にお越しいただき、いろいろなお話を伺っています。
第32回のお客様は、常光輸送サービスの常光徹(つねみつ とおる)さん。運送業のことや東広島商工会議所青年部、中学生公式野球チームグラスラヤング東広島のこと、常光さんが衝撃を受けた光景の話等いろいろうかがいました。
物を待つ人に届け、祭りを望む人に届け、若者を次のステージに届ける
― 常光輸送サービスの事業内容を教えてください。
一般貨物輸送業なんですが、ただ荷物を運ぶだけではなく、ユニック車というクレーンを装備したトラックで自分の荷物を降ろしたり、クレーンが入れずユニックが必要だというところに向かい作業などを行っていたりします。
— 現在の運送業・輸送業を取り巻く環境は大きく変化しており大変かと思いますがどう感じていますか。
変化は大きいですね。時間管理もすごく大変です、ウチも昔は遠距離もやっていましたが、現在では基本的にウチの社員に関しては中四国周辺でちゃんと家に帰ることが出来るよう取り組んでいます。
― 常光さんは東広島商工会議所の一員としても活動しているということですが、現在はどういったことを行っているのでしょうか。
2023年度は東広島商工会議所青年部の会長でした。今年度、2024年度は直前会長として現会長の蓮池さんをサポートしています。
また、今年の酒まつりの副実行委員長もやっています。酒まつりは年中準備をしているので当然動き出しているんですが例年皆さんへの情報をお届けするのが少し遅く感じられている方もいらっしゃるということもあり、今年は例年よりも一カ月半位早めの動きとなっています。大変ではあるんですが各部会長と共に皆さんに楽しんでいただけるようしっかり準備をしている段階です。
2024年東広島市は市制施行50周年ですが、酒まつりも35周年となっていますので、一緒に盛り上がることが出来たらと思っています。
― 常光さんは他にも野球でも活動をされていることを伺いました。
2020年の6月に中学校の硬式野球、プロ野球や甲子園、と同じような硬いボールの中学生野球チーム、グラスラヤング東広島を立ち上げて活動しています。
2023年度は初めての全国大会出場も果たしました。ただ、まだ全国に出ただけで勝ちを手に入れることが出来ていないので、2024年はその一勝を目標に、選手・保護者・スタッフ一丸となって頑張っています。
― 中学生は多感な時期かと思いますが、常光さんから見て中学生たちはどう映っていますか。
とにかくいろんな子がいますが、野球が好きだというところは一緒ですね。あとは、卒団する頃に指導者の言っていることの本質がやっとわかって高校に行っているという印象です(笑い)
それまでは、毎週同じことを口酸っぱく伝えています。技術的なところも勿論そうなんですが、やはりグラウンドでの所作であったり挨拶であったり返事であったり……そういった日々の姿勢として基本的なところですね。
ずっと伝え続けることによって、徐々に大事な理由を理解していってもらえますし、やはり野球が好きな子達なので野球の練習時間を出来るだけとりたいと考えるんです。それを共有し姿勢の部分もどんどん成長していってますね。その為にも保護者もスタッフも忍耐強く頑張っています。
また、自分で意見をいうのはとても大事だと思いますね。なので、ウチでは例えば、休みの連絡は、基本的には監督に選手自身から連絡をする、悩みがあれば選手が指導者に相談するようにしています。最初は苦手だったり躓いたりすることもあるんですが、やはり高校に行く準備段階でもあるので、しっかり自己主張や発言する意志を鍛えてもらって高校でも活躍してもらいたいです。それに、大学や社会人というその先もあります。今から輝く選手もいれば高校で、大学で輝くこともあります。野球をずっと続けてもらいたいという思いもあるので、自分で考え自分で行動するというのは常に言っていますね。
届けた先に見えた衝撃的な光景と、その先の未来でできること
— 常光さんが仕事をしていて何か印象に残っている出来事はありますか。
思い出というか衝撃的なことになるんですが、僕が今の父が経営している会社に戻ってきた翌年、3月11日に東日本大震災がありました。
その年のゴールデンウィークに、スーパーハウスというプレハブのようなものを現地に持って行き公園に設置してそこにプレハブを建てるという現場だったんですが、降ろした後に高速道路に乗って移動している時、海沿いを見ると一面瓦礫だらけだったんですね。
信じられない光景で鮮明に覚えていますし、その光景にぞっとした感覚も忘れられないです。
僕にも何か出来ることは無いだろうか、出来る事あるんじゃないか、そう考えながら広島に帰ったことは印象深い出来事ですね。
— 常光さんの趣味や好きな事を教えてください。
釣りがかなり好きですね。エギングやアジングというのをやっています。船釣りも好きなんですけど蒲刈に夜に行ったりとかして、5年前くらいからハマっていますね。
ただ、いろいろと忙しくてなかなか行けてなくて最近、1年半ぶりにようやく行けました。やはり楽しかったですね。
どこのタナ、どのレンジにいるのかというのを探りながら魚との駆け引きを楽しみます。その時は普段いろいろ考えていることを一旦全部忘れて魚との一対一の勝負をしているような感覚で、ほぼ無と言ってもいいくらいですね。勿論、疲れもしますし、釣れなくて悔しい思いもするんですが、ただこのストレスはまた違うストレスというか、釣れた時の喜びに変わるエネルギーのようなものですね。
行く道は一本道ではなく、選択肢を広げてみる未来
— これからの目標やビジョンを教えて下さい。
ウチはほぼ家族経営みたいな感じでして、社長が父で、姉がいたり姉の旦那さんも一緒に働いたりという形態なんですが、厳しいと言われる運送業を盛り上げていかないとなと思う一方で、新たな事業も視野に入れて考えていきたいというところは会社でも話をしてる段階ですね。
— 常光さんが常光輸送サービスを一言で表すとどういう場所になりますか。
身軽、ですかね。そこまで大きい会社ではないんですけど、だからこそ、素早く動ける対応力は高いなと思ってますね。突発の仕事があったりする時にもどうにかやりくりして対応できるようには常には考えてやっています。
— 最後にメッセージをお願いします。
東広島商工会議所青年部では20歳から45歳までの、経営者や会社で役職がある人達が自己研鑽の場であり、繋がりを作ることができる場で、今150名弱くらいで活動しています。
どんどん繋がりを深めてこの東広島を一緒に盛り上げていけるメンバーを探してますのでぜひぜひ東広島商工会議所ホームページを見ていただいて、興味ある方は入会してほしいです。
それと、野球のことを。グラスラヤング東広島では、中学校の経験不足な選手でも全然しっかり指導者が育ててくれます。高校の準備期間としてしっかり面倒見させていただきますので、ぜひ興味ある方、体験しに来てもらえればと思ってます。
インスタグラムなどもやっていますので見てお気軽に問い合わせていただければなと思っております。よろしくお願いします。
運送業、東広島商工会議所青年部、グラスラヤング東広島とどれも東広島にとって大切な役割を担う場所を支えている常光さん。運送業のお話はなかなか普段知ることの出来ないお話でしたし、東日本大震災の話は私の中でも考えさせられるものがありました。また、中学生硬式野球チームの話を聞いて微笑ましく、そして、これから東広島でたくさんの素敵な選手達が誕生していくと思うとワクワクしました。そして、東広島商工会議所青年部の方に多くご出演頂いているこのコーナーですが、みなやる気に満ち溢れ情熱を持って仕事をされている印象。きっと一緒に東広島を盛り上げていこうという東広島商工会議所青年部というチームの力もあるのだと思います。20歳から45歳の経営者の方、東広島商工会議所青年部たずねてみてはいかがでしょうか。
常光輸送サービス
住所:〒739-0141. 広島県東広島市八本松町飯田108
事業内容:一般貨物運送