東広島市と近畿大工学部(同市高屋うめの辺)は、行政と大学が一体となり地域課題の解決を目指す「東広島市・近畿大学Town&Gown構想」の一環で、空き家を活用したJR西高屋駅周辺のまちづくりの新たな取り組みを開始した。
空き家のリノベーションに取り組むマエダハウジング(本社・広島市中区、前田政登己社長)がJR西高屋駅前通りで管理する築45年で鉄骨造り2階建ての空き家を同社が主導し学生や地域が協力しながらリノベーション。1階をコミュニティスペース・カフェ、2階をシェアハウスにして若者と地域をつなぐ交流拠点にする。2025年3月のオープンを目指す。
5月11日には、キックオフイベントを空き家で開き、関係者約100人が参加した。同市の川口一成副市長が「Town&Gown構想のモデルケースとなるように一体となって推進する」、地域代表の菅井晃彦さんは「まちづくり合同会社G11(ジー・イレブン)の設立に向けて準備を進め、地域の魅力や活力を高めていきたい」とそれぞれあいさつ。この後、同大工学部建築学科の学生らがバールなどの工具を使い、1階(2部屋)の床と天井を解体。2階(4部屋)は、ドアやキッチンの取り外しなどリノベーションに着工した。
同駅周辺は、学生らの通過点としての利用が多く空き店舗や空き家が目立ち活気がない。今後、さまざまな人が交流できる場づくりを進め、駅前周辺を盛り上げていく。
文・写真 山北