
「やさしい街で暮らしたい」をテーマにした東広島市民公開講座が3月8日、東広島芸術文化ホールくららで開かれた。約200人の市民が聴講した。
2部構成。1部は薬剤師で広島国際大学薬学部の平野清子客員講師が「がんサバイバーの私が伝えたい がん患者にもやさしい社会」と題して講演。平野さんは、2度のがんにり患したことを前向きに捉え、がん検診の啓発活動に取り組んできた活動を振り返った。
この後、実体験を踏まえながら、がん患者に優しい社会について、「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)を意識し、お互いが相手の心に寄り添おうとする社会」「病気の有無に関わらず、日頃から正しい情報を取り入れ、病気や治療を理解しようとする社会」「がんを自分事として考え、がんサバイバーが抱えている課題を協力して解決しようとする社会」―の3つの思いを訴えた。

2部はシンポジウム。広島国際大学薬学部の学生や、東広島市の渡邉達生地域包括ケア推進課長、市社会福祉協議会の邑岡徹哉課長、三木医院の三木乃慈子院長が、それぞれの立場で、優しい社会の実現に向けた取り組みを発表した。(日川)