英国ロイヤルバレエ団のソリストとして16年間踊り続けているバレエダンサーの蔵健太さん(32)=写真。同団はフランスのパリ・オペラ座、ロシアのボリショイ劇場と並び、世界三大バレエ団の一つ。入団するのは困難で、毎年世界中のダンサー1000人以上から1~2人が選ばれるだけ。
ロイヤルバレエ団の公演は年間を通して約180回の公演が予定されている。「これだけ公演が多いとコンディション維持するのが大変」と顔をくもらせる。体力的な疲労から、心がくじけそうになった時、21歳のころ、腰を痛めてヘルニアになり、1年以上も踊れなかった時期を思い出すのだと言う。「踊りたくても踊れない状況を考えれば、今の体の痛みなんて大した問題じゃない」。
「今のわたしがいるのは今までバレエの楽しさ、素晴らしさを教えてくださった先生方のおかげ。これからはわたしが子どもたちにバレエの素晴らしさを教えるのが課題。一緒に踊り続け感動を共有したいですね」。このほど、蔵さんは森川里美バレエアカデミーで指導。(繁澤)