救急患者の搬送を迅速に行うように、東広島市西条町寺家の東広島医療センター北側の山陽自動車道に、中四国で初となる緊急用の開口部が設置され、9月2日から暫定で使用開始。これによって遠方から山陽自動車道を利用する搬送や山陽自動車道で起こった交通事故の搬送に要する時間が短縮され、救命率の向上につながると関係者は期待している。
医療センターは同市の中核医療機関で、市内の救急車による患者搬送件数はここ10年間で22%増えている。平成22年の緊急搬送件数6303件数のうち、同センターへの搬送は2002件で31%と高い比率。これまで山陽自動車道を利用して患者を搬入するときは隣接のインターで降り、国道486号や市道を経由しなければならなかった。
下り線側で行われた完成式では、蔵田義雄市長が「1分1秒を争う救急業務、搬送に計りしれない効果が期待される」とあいさつ。この後、開口部の鍵の引き渡し式があり、西日本高速道路中国支社の亀井周二副支社長から蔵田市長、東広島消防局の横山信明局長へそれぞれ手渡された。この鍵でゲートが開けられ、救急車の走り初めがあった=写真。