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【秋の叙勲】瑞宝双光章・吉田勉三さん(79) 元公立小学校長

  • 2021/07/07

 

 長年、公務や公共的業務に従事した人に贈られる瑞宝双光章を受章した吉田勉三さん。「職場の活性化を目指した取り組みが評価されてうれしい。わたしの力は微々たるもの。お陰様の心を大事にしていきたい」と折り目正しく穏やかに喜ぶ。
初任校から一貫して国語科が研修科目で、国語教育の充実に力を注いできた。また、学級作りの軸に吉田さん自身も興味のあった「劇」を取り入れ、子ども、学級、自身が変わっていったことが思い出深いと言う。
 赴任した小学校では、危険校舎に指定された旧校舎との「別れ」に焦点を当てた学習活動を行い、歴史や新校舎を大事にしようという「校舎愛」が全児童に伝わった。新校舎の設計には全教員の考えを取り入れ、より愛着のある校舎が完成したと振り返る。8年間の小学校長生活を「職場のみんなが和でつながり合い、みんなが納得して働けるように」という思いで務めた。
若い人に向けて「不都合だと思うことを簡単に避けて通らず、謙虚さを持って好きな道を自分流に貫いてほしい」と吉田さん。教員生活36年のさまざまな経験や取り組みを経ての心に深く響くメッセージ。(門田)

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