八本松小(津森毅校長)は平成24年度に大型液晶テレビや実物投影機、電子黒板など計44台のICT機器を新たに導入して各教室に常設し、すぐ使える環境づくりを推進。児童の「分かった」「なるほど!」とうれしそうな笑顔が多くなり、授業の向上につながっている。ICT機器の活用によって、理科では現象を映像で振り返ることができ、算数では立体図形をイメージしやすくなった。ノートを大きく映したり、電子黒板に書き込んだり、児童が前に出て発表する機会が増え、学習意欲とプレゼン力が高まった。
「視覚的に訴えることができ、児童の意欲を引き出せる」と話すのは石川真紀研究主任。「しかし、それだけでは飽きる。教科の魅力を研究し教材に生かすことが重要で、意欲を理解へつなげる努力が必要」という。同校では教師の腕を磨くために年2回、授業を公開して教師同士で意見交換し、ICT機器の効果的な使い方を協議。ICT機器だけを重視した授業にならないように、黒板やノートなど伝統的な学習方法も再検討。成果は学力検査にも現れ、平均正答率が昨年の結果よりもアップ。今後は教材のデータベース化を図り、オリジナル教材や総合学習に役立てていく。