「受章はこれまでの教育研究や大学運営が評価されたのだと思っている。大変ありがたい」とほほ笑む。
広島大学の学長のときに国立大学が法人化。在任期間の前半3年は準備、後半3年間は試行錯誤の運営。「法人化した後のやりくりの大変さを思い出す」と振り返る。
「法人化した大学は社会のための大学。研究は結果が社会にどのような影響があるかということを強く感じるようになった」といい、数年たつとこれがじわじわ教員に浸透し、運営内容も変化。『客』である学生にいかに満足度の高い教育を与えられるかなどの経営感覚が必要になった。「企業などのやり方を学び、法人化してよかったと思える形にするべき。広島大学は世界レベルに発展してほしい」とエール。
現在、すべての障害児者と市民を結ぶひろしま県民会議の会長を務める。これからは「障害者と健常者の違いはないと考え、両方が一緒に生活できる社会。こういった社会をつくる運動をより一層進めていきたい」と力を込める。