本堂のすぐそばにある 夫婦杉。手前側の幹の 約半分が伐採された
7月7日の落雷で出火した東広島市西条町下三永の福成寺にある県指定天然記念物の「夫婦杉」の片方一本が8月6日、地上20mを残し伐採された。出火時に大きな裂け目が入り、すぐそばの本堂や家屋に倒れかかる恐れがあったため、台風11号が来る前に対応しようと、大雨洪水警報発令中で霧が出る中の作業となった。
「夫婦杉」は、2本の杉の幹の根元が接していて、ほぼ同じ樹形をしていることからそう呼ばれていて、高さ約40m・幹回り約5m。
伐採した黒瀬町森林組合によると、全長約40mの内、亀裂が入った上側約20mを伐採し、できるるだけ保存ができる状態で残すよう気を付けたという。伐採された部分は、3トラックに6~7台分の量があった。藤澤隆岳住職は「樹齢は約800年。夫婦杉という名で長い間東広島市内の人に愛されてきたのに、とても残念だ」と話していた。(西村)