東広島消防署は7月6日、東広島市西条町助実の東広島市消防局敷地内で、訓練内容を事前に参加者に伝えない「ブラインド型訓練」を行った。この訓練を行うのは、今回が初めて。
訓練には、東広島市内の各消防署分署と竹原・大崎上島の消防署から計55人が参加。ことし3月に起こった山陽自動車道八本松トンネルの事故を受け、大規模災害時にも迅速に対応できるようにすることが目的。
訓練は「列車が踏切付近で乗用車と衝突し脱線、多数の負傷者が出ている」という想定で行われた。事前に訓練の進行やシナリオを伝えられていないため、実際の現場と同じように、現状の把握から行われ、救助や応急処置などの対応を行う流れとなった。
現場の総指揮役を担った東広島消防署の五島秀昭副署長は「救助の初動活動から応援要請までの流れがつかめた」と話した。訓練の想定などを伝える役だった東広島消防署当直司令官の沖本直樹さんは「実際の現場をどれだけイメージできるよう伝えるかが難しかった。他隊と協力し連携していくなど一連の救助活動の訓練ができ、共通認識ができた」と成果を話していた。(西村)