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「教師は天職」37年間、子どもと本気で向き合う

  • 2021/03/09

元小学校長 神頃 万亀子さん

 

東広島市の小中学校で37年間教師を勤めた。「大変だったが、毎日が楽しかった。私にとって教師は天職」と笑顔で振り返る。
 学級担任時代には、人間関係の良いクラスを作らなければ、子どもたちが安心して学校に通うことはできない、と考え、体験的な活動を通してクラスをまとめることに力を入れてきた。印象深い取り組みの一つに、高屋中で行った「竪穴式住居」作りを挙げる。生徒らは保護者や地域住民の協力を受けながら、柱となる木を山から切り出したり、縄を作ったりしながら、3カ月をかけて制作した。設計図を作る係や土台を作る係など、生徒それぞれの性格に合った役割を持たせることで、一人一人に出番を与えることに気を配った。「五感を使って学ぶことが生徒の生きる力を育む」という思いからだった。
 郷田小校長を最後に2003年、退職。定年後は、旧賀茂郡河内町(現東広島市)で教育長を4年間務め、昨秋瑞宝双光章を受章した。現在の楽しみは、教え子の開くクラス会に出席し、当時の話をすること。「これからは、受章に恥じないよう、生活をしていきたい」と話していた。(小林)

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