PHP研究所(京都市)が、新書「広島大学は世界トップ100に入れるのか」を出版。広島大の越智光夫学長と、著者でノンフィクション作家の山下柚実さんが8月12日、広島大東千田キャンパス(広島市中区)で会見を行った。
240で、5章で構成。法人化で厳しい運営を求められている国立大の現状に触れながら、平和科目を必修にしている大学として、世界大学ランキング100位以内を目指す戦略などをつづっている。
中国文学やゲノム編集、宇宙、辺境生物、原爆放射線の分野などで、トップクラスの研究を誇る研究者9人のインタビューも掲載。越智学長の大学運営に懸ける思いも紹介している。
山下さんは、2014年、志願者数が日本一となった近畿大学を取材し、その理由を解説した著書を単行本化。今回、広島大を取材することになったのは、越智学長が「10年後に世界の大学100位以内に入ること」と「国際的教養人を輩出することで、100年後にも世界で光り輝く大学になること」の二つを公言したことがきっかけ。興味が膨らみ、挑戦の中身を探ってみたい、と取材を進めていた。(日川)