東広島市八本松西の大山交流サロンに集うお年寄り20人が12月5日、バス旅行で竹原市下野町の「竹の駅」を訪れ、竹を使ったもの作りの体験学習に参加した。
参加者は2グループに分かれて、竹の駅の坂元静馬駅長の指導で、竹和紙作りと竹筆作りに挑戦した。竹和紙作りでは、タケノコの皮などを煮詰めた竹パルプを、木枠に流し込んで紙をすく「ためすき」を体験。初心者でも簡単に紙すきを楽しめる製法に「あっという間にできた」と歓声が上がっていた。竹筆作りでは、小町竹と呼ばれる稈(かん)の詰まった細い竹を使用。参加者は、坂元駅長にアドバイスしてもらいながら、小町竹の先端をカッターナイフで削ると、木づちでたたいて繊維状になるまでほぐしていた。体験学習を終えた参加者は駅長の案内で、竹の駅の庭に生える亀甲竹(きっこうちく)や天然記念物の金明孟宗竹(きんめいもうそうちく)を鑑賞した。
サロンの平野堅三代表は「童心に帰って、みんないい顔で一生懸命もの作りに挑戦していた。見るだけじゃなくて、自分で作ってみる体験もなかなか面白い」と笑顔だった。坂元駅長は「大人が関心を持って体験してくれるのはうれしいこと。この体験を子や孫に伝えてもらいたい」と話していた。(茨木)