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(TUE)

東広島 暮らすた 「西日本豪雨 大雨災害で感じたこと」

  • 2023/06/07

2018/8/30

 市民自らが東広島について語る「東広島 暮らすた」。第4回目のテーマは「西日本豪雨」。東広島でも多くの被害が出た豪雨で、市民はどんなことを感じたのか。63人からの投稿があり、その一部を紹介します。

 「クラスタ」は房を意味する英語で、インターネット上では、「〇〇仲間」「〇〇が好きな集団」といった意味で使用されています。「東広島で暮らす人たちの集まり」「東広島のファン」という意味を込めた企画タイトルです。

▲氾濫した黒瀬川と、黒瀬生涯学習センター(7月7日撮影)

情報の集め方

▲ボランティアの受け入れ初日。多くの人が参加した(7月13日撮影)

●避難勧告などを受信できる東広島市の「防災情報等メール配信サービス」に登録しているが、周囲で知らない、利用していない人が多いため、もっと周知した方がいいのではないか。(西条・A、27歳女性)

 ●東広島市のホームページをチェックしながら、ツイッターで情報収集。ツイッターは真偽が不明確な ので、参考程度にした。(西条・ぷち、39歳女性)

 ●こんなに被害が大きくなるとは思わなかった。避難指示が出ても、どのタイミングで避難すればいいか見当が付きませんでした。(高屋・T、37歳女性)

▲安芸津町の被災住宅で作業をするボランティア(7月28日撮影)

 ●大雨が降り始める前に余裕を持って避難できるよう、もっと早く情報を出す べきであると考える。空振りのジレンマはあるかもしれないが、受け取る側の住民も、自らの命を守るための情報であることをしっかり認識して、的確に行動に移すべきである。(八本松・みんなで減災、44歳男性)

 ●災害発生後は、FM東広島をインターネットとカーラジオで聞いていました。リスナーからの道路情報はリアルタイムで、市内がどのような状況かを把握するのに役立ちました。(高屋・よっちゃん、31歳女性)

東広島市の情報受信ツール 豪雨後の変化

6月末7月末増減
ラジオの配布・販売台数11,567台11,620台+53台
東広島市防災情報等配信サービスの登録者数6,719件7,526件+807件
FM東広島のインターネット放送へのページビュー(閲覧回数)4,166PV8,597PV+4,431PV
クラッキーメモ

 東広島市が取り組むラジオやメールサービスなどの利用者は、豪雨後にいずれも増加したよ。


▲山陽自動車道西条インターチェンジ横の側道(7月7日撮影)

移動時の道路

 ●6日の夕方、子どもの習い事があり、外出しようとしていましたが、実家の父から電話があり、「絶対に出るな」と言われ、習い事をキャンセル。ブールバールを通る予定で、後から大きな土砂崩れが起きたことを知りぞっとしました。(西条・なっちゃんママ、45歳女性)

 ●6日の夜、東広島の勤め先から、呉市の自宅へ帰 ろうとしましたが、あちこちで道路が冠水していて、途中で断念。強行して通った場所では、私の車のナンバープレートが外れていたらしく、近くにいた人が拾ってくれ、手渡してくれました。(呉市・F、52歳男性)


▲八本松町正力で土砂撤去作業を行う陸上自衛隊(7月14日撮影)

感謝の出来事

 ●避難所の中で、自分たちがそれぞれ育てている野菜を持ち寄って料理をしました。炊き出しもありがたいけど、自分たちで作ると、いきいきしました。(河内・Nさん、30歳女性)

 ●全国各地から応援に来 てくれた自衛隊の車を見て、胸が熱くなった。ある日の運転中、隣の車線に自衛隊の車が止まり、疲れた顔の隊員と目が合った。思わず会釈をすると、にっこりして応じてくれた。手を合わす仕草をして「ありがとうございます」と口を動かすと、その隊員はもっと笑顔で「分かった」というように頭を下げてくれて、涙が出た。(黒瀬・あーちゃん、49歳女性)

 ●給油できるガソリンスタンドの情報や、鮮魚・肉・パンなどが手に入るスーパーなどの情報を友人がLINEで教えてくれました。私は、引っ越して来て1年半ほどで地理にまだまだ疎いので、地図や住所付きで教えてくれてとても助かりました。(西条・A・I、37歳女性)

 ●ボランティアに行ったら高校生が一生懸命、作業をしていました。休憩時間は場を和ませてくれて、私も負けられないな、と思いました。(西条・H・37歳女性)


▲品薄状態の東広島市内のコンビニ(7月9日撮影)

普段からの備え

 ●スーパーから食品がなくなることがあるのだ、と実感した。備えないと、と思うが、何が必要か分からない。(西条・ひろしくん、46歳女性)

 ●一人暮らしのため、家に買い置きの食料がなかった。確保しようにもコンビニ、スーパーは空。ある程度、備えておかなければと感じた。(高屋・T・T、36歳男性)

 ●改めて自然をなめてはいけない、笑われてもいいから、早めに避難することを学びました。(西条・ちゃげとし、30歳男性)

▲給水車で水を容器に入れる人たち(7月9日撮影)

 ●自宅は被害を受けず、いつも通りの生活ができている。市全体に出ていた避難指示が解除され、台風12号の時、避難勧告が出たときに「なんだ、まだ勧告か」と感じてしまった。以前なら勧告でも「大変だ」と感じていたのに…。こういう感覚は怖い。(黒瀬・あるる、42歳女性)

 ●自分たちの住む街や家は、「きっと大丈夫」という思いを打ち砕くような災害でした。いざという時に、おのおのがどう考え行動するのかが問われていることを、身をもって感じました。(西条・コーテルヤナギ、45歳男性)


暮らすた編集者
クラッキー

編集者クラッキーの編集後記

 多くの市民が初めて経験したであろう豪雨災害。むき出しの山肌や陥没した道路を見るたびに、自然災害の怖さを感じます。今回の災害で、避難のタイミング、気象情報や避難情報との向き合い方、日ごろからの備えなど、さまざまな課題が私たちに与えられたように思います。次回のテーマは「日本酒」。あなたの声をお待ちしています。

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