フレンド社員が会社を支える 環境を整備し人材不足を解消
働きやすい環境だから頑張れる。みんながいるから頑張れる。
県内に「藤三」「ビッグハウス」の名称で25店舗展開している株式会社藤三(藤村重造代表取締役)の食品加工を引き受ける藤三センターの雇用体制が注目されている。現場で働く人にその魅力を取材した。
フレンド社員とは
平成31年4月現在、東広島市黒瀬町南方の藤三センターで働くスタッフは176人。うち124人は女性スタッフ。仕事内容は同社が経営するショッピングセンターへの食品加工や事務業務が主となる。センターでは開業当時からフレンド社員雇用を取り入れ、人材不足を補ってきた。①1日の勤務が6時間以上で社会保険などをかけている準社員、②1日の勤務が4時間程度のスタッフ、③日曜日が完全休みで1日の勤務が4時間程度のスタッフをまとめてフレンド社員として位置づけている。
小林弘治センター長は「全スタッフの過半数以上がフレンド社員で業務が補われている。当センターだけでなく藤三全体の大切な役割を担っています」と笑顔で話す。フレンド社員の約半分は子育て世代の母親なのも特徴。
子育て世代でも働きやすい環境を聞いてみた。
働きやすい環境
フレンド準社員として事務と水産業務を掛け持つ澤崎陽香さんは「5年の勤務中に2回出産し、産休育休を取らせてもらった。2回とも切迫早産で急に長期で休みましたが、スタッフのみんなが文句を言うどころか心配してくれた。妊娠中は寒い作業場では体調を気遣ってくれ重いものを絶対に持たせてもらえませんでした。気遣ってくれるスタッフは先輩女性だけでなく男性や自分より歳の若い人たちもです。すごく力をもらえました。給与や内容だけでは測れない価値がこのセンターにある」と語尾を強めて話す。
フレンド社員として精肉を担当する東谷真美子さんと富島真央さんは「子育て世代は何かと子どもに振り回されることが多い。学校の行事や発熱など急な休みをもらうことがある。そんな時でもセンターのスタッフは境遇をしっかり理解してくれていて気持ちよく仕事ができるのも魅力。仕事は大変ですが、商品をきれいに配置できた時はうれしい。ついつい店舗の陳列を見に出かけることもある」と顔を見合わせる。
障がい者雇用に光
同センターは障がい者雇用にも力を入れている。現在176人の従業員の内約14・7%にあたる26人を採用。商品加工やコンテナの洗浄を主に担当。仕事内容が評価されれば正社員登用もあり、今年4月には入社式も行われた。センターで働く日谷春樹さんは趣味の陸上競技と仕事を両立させて輝いている。仕事は社会と関わる大切な役割。藤三センターはその橋渡しを今日も行っている。
こんな会社です!
株式会社藤三(藤村重造代表取締役)は「藤三」・「ビッグハウス」のネーミングで食料品を中心としたスーパーマーケット事業、ショッピングセンターの運営を行い広島県内に25店舗を展開している企業。センターは惣菜や精肉、水産などすべての商品加工をおこなっており、藤三にとって欠かすことができない中枢的業務を担っている。
株式会社 藤三 藤三センター
東広島市黒瀬町南方工原925
0823-70-4190
営/8:00~18:00
URL/http://www.k-fujisan.co.jp