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〈東広島市〉7月下旬に助産院を開院「一人でも多くの妊婦のサポートを」クラウドファンディングで支援呼び掛け

  • 2024/06/28
医療機関で実務を経験したキャリアを生かし助産院を開業する入江寿美代さん

 東広島市高屋町溝口に住む助産師の入江寿美代さん(55)が7月下旬、自宅をリフォームし分娩と産後ケアのできる助産院を開院する。開院を前に、クラウドファンディングで助産院の支援を呼び掛けている。

【写真】「一人でも多くの妊婦のサポートを」と助産院を開業する入江さん

東広島市では、昨年から出産できる産科クリニックの閉院が相次ぎ、今年3月末現在で分娩(ぶんべん)できる施設は、市内で2医療機関しかない。入江さんによると、市の年間の分娩件数は約1400件で、2医療機関では対応できていないのが実情、という。さらに、東広島には、産後1年未満の母親が宿泊し、産後の支援が受けられる産後ケア施設がなく、課題の一つになっている。

 入江さんは、こうした現状を憂い立ち上がった。助産師資格を持ち、医療機関で実務を経験したキャリアを生かし、「妊婦や出産、育児に悩んでいる人を一人でも多く支援したい」と自宅をリフォームし、助産院を開業することに。開業に必要な連携医療機関は、府中町の医療機関に、救急搬送は県立広島病院・総合周産期母子医療センターにそれぞれ引き受けてもらうなど準備を進めてきた。

 クラウドファンディングは100万円が目標。7月22日まで支援を募り、自宅の内外装費や医療機器・システムの整備費などに充てていく。助産院はシャローム助産院と名付け、スタッフは入江さんを含め4人で対応する。

 入江さんは「市外で分娩となると妊婦さんの不安は増す。妊婦さんの負担を軽減するためには、市内で分娩できる施設が必要だし、産後のつらいときに立ち寄れる施設も不可欠。分娩には、医療の介入を必要としない自然分娩などもあり、多様な出産ニーズに応えられる助産施設にしたい」と話している。詳細は入江さん携帯電話080(6337)4103。(日川)

プレスネット編集部

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