「分かっているが腰が重い…」の声、多数
他の自治体では新たな取り組みも
いずれは全国民が持つようになるマイナンバーカード。2021年1月1日現在の交付率は全国が24・2%、東広島市が29・4%。筆者の周りでは、まだカードを持っていない人の方が多い。なかなか行動に移せない理由の一つに、「作るメリットがいまいち分からない」があると思う。(主婦ライター・節子)
- マイナンバー(個人番号)が記載された顔写真入りのカード。本人確認用のための公的な証明書、行政手続きのオンライン申請時に利用できる。また、全国のコンビニで住民票、印鑑証明書などの公的な証明書を取得できる。
マイナンバーカードを持っていない人に聞くと、「作らないといけないと分かっているが、腰が重い」との声、多数。カードを使ったお得な事業 「マイナポイント」 もあるが、その魅力よりも、手続きの煩わしさが勝っているようだ。
早い時期からカードを作っている人に聞けば、 「定額給付金の申請をスマホで行い楽だった」「住民票がコンビニで受け取れて便利」 などの声。とはいえ、カードがなくてもできるため、持っていない人は「ま、今度でいっか」と思ってしまう。
このように、持っていない人は、あれこれ理由を付けて後伸ばしにするが、他の自治体の取り組みを見てもらいたい。筆者は「ちょっと楽しそう」と期待が膨らんだ。
- マイナンバーカードを使って、クレジットカードなどのポイントを「自治体ポイント」に交換。地域商店などで利用できる(兵庫県南あわじ市他)
- 図書館利用カード(岡山県備前市他)
- 避難所の入退所受付(新潟県三条市)
- 職員の出退勤管理(新潟県三条市)
- インターネット投票の実証実験(茨城県つくば市)
また、今後、カードを使ってデジタルでできる行政手続きが増えていく。そうなれば、人件費などが削減され、その分、私たちの生活に密着した行政サービスが実施される。こんな未来を東広島市には期待したい。
マイナンバーカードの交付率
2021年1月1日時点のマイナンバーカード交付率はこちら。
もう少しで1位じゃん!
表は総務省「マイナンバーカードの市区町村別交付枚数等について」をもとに作成
※人口は2020年1月1日時点
東広島デジタルで記事をチェック✅
👇通知カードを紛失した節子がマイナポイントを手に入れるまで。
👇これってどうなの?細かいことを聞いてみた。
👇マイナンバーカードを使って住民票を出してみたら簡単だった。
東広島市にインタビュー🎤
マイナンバーカードの今後の計画は。東広島市市民課の担当者に伺った。
Q今後、カードでどんなことができるようになりますか。
3月からは健康保険証として、医療機関や薬局で使用できるようになります(※)。
※アプリでの登録が必要。対応しているかは直接、医療機関や薬局に確認してください
Qカードを使った東広島市独自の事業の計画は。
交付率が上がってくると検討できるようになります。
Q交付率を上げるために工夫していることは。
企業や地域団体などへ職員が出向く一括申請受付を行っています。カードの受け取りも職場や活動場所でできます。市役所に出向く必要がありません。
Q「地方公共団体情報システム機構」からカードに関する書類が来ました。
同機構は、全国の都道府県・市区町村が共同して運営する組織です。マイナンバーカードの未取得者(一部の人を除く)に、1~3月にかけて、スマートフォンから申請できるQRコード付き申請書を順次発送しています。