家や建築に関するさまざまな話題をシリーズでお届けします
長時間過ごしても仲良く過ごせる
運動不足も解消、玄関で感染予防
目次
コロナ禍で圧倒的に家にいる時間が増えたことで、子育て世帯のマイホームづくりに新しい視点や傾向が見られます。家族で長時間過ごしても仲良く過ごせるような工夫が施された子育て世帯の家は「キッズ住宅」と呼ばれています。国も子育て世帯の環境整備を促す補助事業を行うなど、子育て世帯への支援に本腰を入れています。注目具合がうかがえますね(こどもみらい住宅支援事業は予算上限に達したため交付申請の受付は終了)。
共有部分は広く、個室は狭く
最近は「長時間過ごしても仲良く」の実現がポイントで、家族との「程よいつながり」と、リモートワークやオンライン授業にも対応できる「おこもり」を両立させていきます。住宅の広さは変えられないので、優先順位で割り当てる広さを決めていきます。傾向としては、リビングなど家族との共有部分はできるだけ広く、子ども部屋や寝室、書斎などの個室は必要最小限の広さに抑える家庭が増えています。
家の中で移動しながら運動できる
コロナ禍にかかわらず、ゲームの普及で子どもが室内で遊ぶ時間が長くなっていることから、家の中でも運動させたい、したいというニーズが高まっています。例えば、階段室の壁をボルダリング壁に、天井にうんてい、和室に遊具用ネットを設置するなど、日常生活の場でよじ登ったりぶら下がったりできるようにします。家の中で移動しながら運動したり遊べたりという形です。
感染予防で玄関に手洗い場
ここ数年で増えているのが玄関そばの手洗い場の設置です。帰宅した子どもたちが、手を洗う前に家のあちこちを触るのが気になる方も多いようです。玄関にあれば、帰宅後はまず手を洗うという習慣付けもできます。住宅設備メーカーからさまざまなデザインやサイズのものが出ていて、玄関の広さや雰囲気に合わせて選べます。天板に洗面ボールをのせたカウンタータイプだと施工費用は15万円程度です。来客の手洗いもお願いしやすくなるのではないでしょうか。玄関手洗い場は、子育て世帯に限らず今後の家づくりのスタンダードになるかもしれませんね。