家や建築に関するさまざまな話題をシリーズでお届けします
間取りや開口のとり方の工夫で
どの向きでも明るい家に
目次
北の優しい光も魅力
リビングや寝室、子ども部屋など生活する部屋「居室」では、建築基準法で床面積の7分の1以上の開口(窓)面積が必要とされています。7分の1の開口は「日当たりがいい」とも言い切れず、お隣と近かったり周りに高い建物があって時間帯によっては日陰になったりということもあります。
家を建てるときや部屋を借りるとき、南向きを希望される方が多いと思います。実際に、南向きの土地の方が値段も高めです。
南向きは一日を通して日が当たり、室内を明るく保てます。冬は暖かく光熱費の削減も期待できます。
東向きも人気で午前中の日当たりが良好。
西向きは西日が強いので避ける方もいらっしゃいますが、窓を小さくすることで軽減できます。反対に夕日の景色を楽しみたい方もいます。西日の暖かさは冬にはありがたいものです。
北向きは日が当たらないイメージがありますが、北側に大きく窓を取って向かいに壁を作って反射光で室内に光を入れることもできます。そういった優しい光を好む方もいます。夏には室温が上がりにくく光熱費の削減が期待できます。インテリアの日焼けも気になりません。
心地よさ実現できる
図のような土地があったとき、南向き土地の③④を選ぶ方が多いと思います。南側に大きな開口を設けると、道路からの人目が気になりますから、窓の位置を高くしたり柵を設けたりといった工夫が必要です。
実は過ごしやすいのが①②。③④の建物との距離があればいろいろな方向から光を取り込めます。南側に大きな開口もとりやすいです。そのほかにも、中庭や天窓で光を入れる、室内のクロスやインテリアを明るい色にする、明るくしたい居室を2階にするといった工夫ができます。
土地の向きも重要な条件ですが、どんな向きの土地でも間取りや開口のとり方次第で明るい家にできます。土地探しから専門家に相談できると、結果的にコストダウンにつながります。家の向きにこだわりすぎず、専門家の知識やアイデアを活用して、あなたにとって心地よい家を実現してください。