東広島市美術展の連動展示「町家美術館」が、東広島市高屋町白市地区で行われている。1月28日まで。
白市地区には、江戸、明治、大正、昭和時代に建てられた町家(町場にある民家)や住宅がそれぞれ残っており、歩いて見て回ることができる。今回はその中の国重要文化財「旧木原家住宅」、国登録有形文化財の「伊原家住宅」と「保手濱家住宅」に、絵画、書、工芸などの招待作品、計26点を展示。
長い年月を経た建物と作品のマッチングを楽しみながら建物や地域の歴史に触れる人も多く、近くに白山城があったことを聞いた小学生は「お城があったの? 知らなかった」と驚いていた。
同市が市美展を文化財で開催するのは初めて。白市地区の町家を活用した美術展示は20年ぶり。
白市町家保存会がイベント企画
住民たちでつくる「白市町家保存会」は、市美展と同時開催で「しらいち町家アートフェス」を開催している。土・日曜日を中心に、演奏会やワークショップを企画。
同会は昨年8月に活動をスタート。建物を保存、再生、利活用しながら地域を活性化させることを目的にしている。
会の立ち上げ人の一人・伊原聡子さんは「建物を生かし、五感を使って楽しめる企画をこれからも考えたい。たくさんの人に関わってもらいたい」と話していた。イベントは同会のホームページで確認を。
写真/船越雄治 文・写真/橋本礼子