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(SUN)

小林 リポーターが行く ここが私の『お気に入り』 「圭家茶寮(けいやさりょう)」

  • 2024/04/09
小林 リポーター

 東広島には、ぶらりと立ち寄れて、おいしい食事とお酒を提供している店がいっぱいあります。少人数でも気軽に立ち寄れる店を小林リポーターが食リポをしながら紹介していきます。気になっていたけど、なかなか足を踏み入れる勇気がなかったあなたの背中を押せたらうれしいです。

日本酒に合うこだわりの料理が豊富

 今夜は日本酒にしよう。なぜか分からないけどそんな気分の今日は「圭家茶寮」に立ち寄った。竹原出身の大将が地元や安芸津のお酒を豊富にそろえている、西条では貴重な店だ。
 座敷席で宴会が始まったのを横目に、カウンターに着席。背後の楽しそうな笑い声に、こちらも楽しくなってきた。まずは食中酒にもってこいの「龍勢 夜の帝王」(藤井酒造)を注文。ひとり飲みの王に、私はなる。さて、本日の王の食卓やいかに…。なんてひとり遊びをしていたら、メニューの多さに面食らった。冊子になっている通常メニューのほかに、左上に日付の入ったA4サイズの日替わりメニュー。さらにその日替わりメニューには、なんと60品以上ものおいしそうな字が躍っている。「これでも少ない方だよ」と大将。肉、魚、野菜、揚げ物、焼き物、煮物…こんなにたくさんの中から、一体どうやって選べというのか(歓喜)。

刺し身に添えてあるワカメまでシャキシャキでおいしい。大将自慢の器にも注目
刺し身に添えてあるワカメまでシャキシャキでおいしい。大将自慢の器にも注目

 おっ、「安芸津産かき」の文字を発見。竹原のお酒と、間もなくシーズンが終わる安芸津のカキを合わせよう。しかも「揚げ出しかき」ときたもんだ。もう1品は、カウンター目の前にあるいけすの誘いと、「うちは魚が売りだよ」という大将の言葉に従って、造り盛り合わせを注文した。
 まずは「揚げ出しかき」から。衣をまとい、ふわふわと繊細なかつお節をのせられたカキが、だしを含んでいる。箸で持ち上げると、カキ自身の重みと相まって、軽くずしっとくるほどだ。一口で丸ごと頬張れば、上品なだしの香りとカキのちょっとした苦み、そして甘みがじゅわっと広がる。

安芸津産のカキは次のシーズンまでしばしの別れ
安芸津産のカキは次のシーズンまでしばしの別れ

それを追いかけて日本酒を流し込む口福。広島に、いや東広島に住んでてよかったと、カキを食べるたびに思う。続いてお造り。今日の盛り合わせは、ほたて、かんぱち、タイ、とろ、サーモン、ぶり。ほたてはとろりと甘く、かんぱちはさくさくとしっかり食感。魚の脂と、海に近い竹原の酒が合わないわけがない。
 肴の定番として「とりあえず刺し盛り」というときもあるけれど、圭家茶寮の刺し身盛り合わせは、それを目当てにまた来たい。竹原、安芸津の他のお酒も飲んでみないといけないし。

圭家茶寮

Data
電話/082(430)9907
営業時間/17:30~23:00(L.O.22:30)
定休日/水・第1火曜日
所在地/東広島市西条上市町6-19
決済/現金、QRコード決済(Paypayのみ)
駐車場/あり
ウェブサイト/なし

記者の画像

小林

「生きるために食べるのか、食べるために生きるのか」を追う食いしん坊

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