東広島には、ぶらりと立ち寄れて、おいしい食事とお酒を提供している店がいっぱいあります。少人数でも気軽に立ち寄れる店を小林リポーターが食リポをしながら紹介していきます。気になっていたけど、なかなか足を踏み入れる勇気がなかったあなたの背中を押せたらうれしいです。
地元の日本酒を飲み比べ。広島の食と酒を堪能。
夏至の頃って、こんなに暑かったか。「梅雨の前半は気温が低いことも多い」と、はるか昔に理科の授業で習った気がする。はるか昔のことなので日本の気候も変わってしまった。梅雨入りもまだだというのに暑い。夕日もまぶしいのでどこかに入って涼まないと危ないかもしれない(言い訳)。そんな今夜は、東広島芸術文化ホールくららの向いにある「蔵処 樽(くらどころ たる)」に飛び込んだ。簡易なプレハブのような見た目が特徴だが、中はまったく簡易ではない。酒だるを使ったテーブルや蔵元の名前が入った灯ろうなど、酒都・西条をかかえる東広島を表現したような店内で、こだわりの酒と肴(さかな)をいただける。
店に入る前から、飲むものは決めていた。しっかり冷えた日本酒だ。しかも樽では、東広島の酒を中心に、30銘柄以上の地酒が飲み放題の「利き酒コース」があるのだ。大きな冷蔵庫に、西条・黒瀬・安芸津の10蔵から純米酒と純米吟醸酒の2銘柄ずつと、呉、竹原の酒や果実酒がずらりと並ぶ。見るだけでもう楽しい。小さなグラスかお猪口(ちょこ)を選んで、好みの酒を好きなだけ注ぐ。ああ楽しい。お好みで燗(かん)をつけることもできるので、寒いときにはまた違う楽しみ方もできそうだ。きっと楽しい。冷蔵庫前のテーブルでついつい立ち飲みしたくなる衝動をぐっとおさえて、席に戻る。今日のおつまみは、安芸津産のたこぶつ、広島名物小いわしの天ぷら、酒かすチーズやっこにした。さあ楽しい。
たこぶつは良いかみごたえ。広島の夏の風物詩・小いわしは、天ぷらで身がふわふわ。そして珍しい酒かすチーズやっこは、豆腐のように真っ白で角がしっかり立っている。ほんのり甘く、メニューに書かれた「デザートにも」の文字に納得だ。いずれも日本酒とぴったり。「利き酒コース」では日本酒のほか、生ビール、ハイボール、カクテル、チューハイ、ソフトドリンクも飲み放題。もちろん和らぎ水も用意されているので、ほどよいペースでゆっくりいただこう。
樽には、美酒鍋やバーベキューのような海鮮焼きもある。次回は大勢でわいわいしようかな。絶対楽しい。
Data
TEL/082-430-7080
営業時間/11:30 – 14:00、17:00 – 23:00
定休日/月
所在地/東広島市西条栄町7-48
決済/現金、各種クレジットカード、
各種QRコード決済
駐車場/西条駅前にぎわい広場駐車場(お店利用の場合3時間無料)