伊藤保(いとうたもつ)
1958年、北海道生まれ。離乳食はラーメン、ファーストキスの味はラードというほどこよなくラーメンを愛するラーメンの達人。1999年、メルマガ「京都ラーメン紀行」を発行。新聞、テレビ、雑誌でラーメンの達人として取材を受ける。京都ラーメン協議会発足メンバー。本職はホテルマンで、ホテルグランヴィア広島副総支配人、広島エアポートホテル取締役総支配人を歴任。2011年より5年間全国宴会支配人協議会(全国BMC)会長。
北海道に生まれ、長らく京都で生活をし、現在東広島市在住8年目のラーメンをこよなく愛する伊藤です。どれくらいのラーメン好きかはプロフィルをみて想像してください。京都はラーメン激戦区として有名ですが、東広島も負けないくらいの激戦区です。特に国道375号沿いは10軒以上のラーメン屋があり、私はラーメン街道と呼んでいます。ラーメン屋は、実際に食べてみないとおいしいかどうかはわかりません。実際、私がナンバーワンと思ってお勧めしても、他の人にはそれほど響かないことがよくあります。それでもおいしい店選びのコツはあります。
一つは郊外のラーメン屋によくある黄色い看板のクルクル回る電気。球切れが無い店はほぼ外れがありません。もう一つは駐車場の雑草やごみの有無。従業員の努力もありますが、おいしいお店に来るお客さんはマナーもいいものです。
今回お話しするのは、ラーメン屋以外の店の探し方です。誰もが、おいしくて、料金が手頃で、店内の雰囲気が良くて、スタッフのサービスが良い、そんな店を探しています。そのために私がやっていること。それは、ウオッチングとスマホ検索。平日に繁華街へ出かけた時などは、早めの食事を計画します。具体的には11時半頃です。飲食店が立ち並んでいるところでは、サラリーマンが多く入る店を見つけます。これをウオッチングといいます。おそらく彼らは、その店がおいしくて、安くて、すぐに店が満席になるのを知っています。土日の場合は、常連らしき女性客が入り口のメニュー表を見ずに入っていく店を探します。おそらく注文するメニューは決まっていると思われます。とは言っても今の時代は便利なインターネット検索があります。私も「地域+ランチ」や「地域+ジャンル」と指定して検索します。すると皆さんも経験があるようにさまざまなグルメサイトがでてきます。この中からどのように選んでいるかお話しします。
ほとんどのサイトに営業情報(定休日、営業時間)、画像、口コミ、点数が掲載されています。この中で私が見るのは画像です。料理の写真を見るとおおよそのボリュームがわかりますし、調理の丁寧さが伝わってきます。気になった店は、さらにホームページを訪問します。店の最新情報やこだわりを知ることができます。オーナーの熱意が伝わってくることもあります。点数はまったく参考にしません。口コミは見ることはありますがほぼ参考にしません。口に合うかどうかは人それぞれですし、気に入った店は良い評価をするものです。
そもそもグルメサイトを見る理由は、店を見つけることです。知らない店や、開業して間もない店と出合うには絶好の場所です。もし、インターネット検索のよりよい活用法をお伝えするとすれば、複数検索することです。複数の情報を得ることで、点数や口コミに左右されず、正しい判断が可能になります。
最後になりますが、私がもっとも信頼するおいしい店の見つけ方は「知人からの口コミ」です。教えてもらった店は、ほぼ間違いなくアタリです。そして、私も知人にその店を教えます。こうして人気店はさらに繁盛します。