東広島署管内で今年に入って確認された特殊詐欺の被害額が1000万円を超えた。だまされないために、流行の手口や被害者の特徴を知り、防衛したい。
今年1月1日から8月末までに、東広島署管内で発生した特殊詐欺は5件で、被害額が1010万7000円。5件のうち、3件がキャッシュカード等が奪われ、現金が引き出される預貯金詐欺で、被害者はいずれも65歳以上だった。
同署によると、3件の手口の共通点が「固定電話に電話があった」「電話を切ることなく、別の犯人が家に来た」こと。 「冷静に考える隙を与えないという特徴があった。不審な電話があった時は一度切って身近な人に相談を」 と呼び掛けている。
留守電を活用したり、家族や知人に相談する体制づくりなどの対策が重要だ。
①インターネット閲覧中に「ウイルスに感染しました」などと書かれた警告の文言や音声が表示される。
②問題を解決するために「サポートセンターに電話してください」「ソフトをインストールしてください」などと求めてくる。
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②「キャッシュカードが悪用されている」「再発行する必要がある」などと不安をあおる。
③犯人が自宅を訪れ、キャッシュカードを持ち帰ったり、すり替えたりして盗む。
②コンビニなどで電子マネーを購入するよう指示。
③電子マネーに記載された番号をメールや電話で伝えさせる。
🚨件数は減少も被害額は1.8倍に増加
昨年の東広島署管内での被害は17件約3959万円だった。件数は前年より5件減ったが、被害額は1.8倍となった。キャッシュカードを盗む詐欺が増加するなどしたため、1件当たりの被害額が増加したことが要因。全国では、件数・金額ともに減少傾向にあるが、依然と高い水準で推移している。
被害者の高齢者率を全国と比べると、東広島市は64歳以下の割合が高かった。しかし、今年に入って預貯金詐欺に遭う高齢者が増えたため、高齢者率は上昇している。
🚨昨年、東広島で多発した詐欺はこれ!特殊詐欺の手口 ワースト4
※2019年1月~12月 ※東広島署、警察庁の統計をもとにプレスネットが作成
🚨全国では3位「架空請求詐欺」
郵便、メールなどで、架空の事実を口実とした料金を請求する文書等を送付するなどして、現金を預貯金口座に振り込ませる。
🚨全国では1位「オレオレ詐欺」
親族などを偽って電話をかけ、借金の返済などを名目に、現金を預貯金口座に振り込ませる。
※預貯金詐欺は、昨年、オレオレ詐欺で計上
🚨全国では6位「ギャンブル必勝法詐欺」
パチンコ攻略法などの虚偽の情報を提供するなどした上で、会員登録料などの名目で金銭をだまし取る。
🚨全国では2位「キャッシュカード詐欺盗」
「キャッシュカードが不正に利用されている」などと言い、準備させたキャッシュカードを隙を見て盗む。
※「融資保証金」「異性との交際あっせん名目」「その他」の特殊詐欺が同率4位
▼キャッシュカード切る詐欺 東広島で発生!在宅率の上昇で被害増加
家庭や地域で手口や対策を話題に
最近の特殊詐欺は「クレジットカードが使われている」「キャッシュカードを預かる」などと嘘を言い、キャッシュカード等をだまし取ってお金を引き出したり、「裁判になる」などと慌てさせて現金を振り込ませる手口が中心です。
被害を防ぐには、詐欺の手口や対策を多くの人に知ってもらう必要があります。特に高齢の人は、自分で情報を得ることが難しいケースもあるので、家族や近所の人、地域の皆さんなどから注意を呼び掛けたり、世間話の話題にするなど、一人でも多くの人に情報を広めてもらいたいと思います。